商標権侵害の事例について

商標とは、商品やサービス(役務)を購入、または利用するにあたり、消費者がそれをほかと区別して認識するための標識を指します。

名前などの文字以外にも図形や記号など、さまざまな形が存在し、10年周期で権利者が登録申請および更新手続きを行うことで、法的に使用する権利を専有することができます。

登録された商標は、商標権者以外、許可なしに利用できないので、ブランド、つまり消費者からの信頼を築くことにつながります。

身近なものであれば、例えばお菓子のチュッパチャップスのパッケージロゴや、コーヒーショップ・チェーンのスターバックス・コーヒーのロゴも商標登録されています。

そのため、ほかの企業が同じデザインのロゴを使って営業することはできません。

他者が自分が築いてきたブランドを利用して、品質が劣る、あるいはまったく意図の異なる商品やサービスなどで利益を得たり、自分のブランドを損ねたりする事態を避けられ、消費者としても、安心してその商品やサービスを利用できるという利益を提供することが可能になります。

商標権の侵害には、安易に模倣される以外にも、判断が難しいものが存在します。例えば、他者が商標登録した際に、自分がすでに先に使用している商標があった場合は、その商標を登録していなくても、先使用権として今まで通り侵害としては認められずに使用し続けることができます。

また、商標とはいうものの、一般的な名詞として認められている場合は、侵害にあたるとは判断されない場合があります。具体例としては、ラッパのマークでおなじみの大幸薬品の正露丸があります。他社が正露丸という名前で胃腸薬を発売しましたが、歴史的に見て、正露丸自体が一般名詞であると判断され、侵害にはあたらないという判断が下されました。ほかには、スマイリー・マークも、商標権の有無が議論される顕著なテーマです。

このほか、商標登録には商標自体の類似性だけでなく、商標による取引の実情や一般的な印象なども考慮されます。例えば、まったく違う市場の商標より、同じ市場の商標同士、例えば、化粧品と食品のロゴが類似しているよりも、化粧品同士のロゴが似ている方が、侵害と判断されやくなります。この侵害の判断には、取引者や一般の消費者が客観的に見て混同しやすいかどうかが基準になります。

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